【住宅の知識】無垢の床材は人気!? その種類と特徴とは
無垢フローリング
目次
近年、自然素材に注目が集まっている。
家づくりにおいても無垢材を使用したいという方が増えている。
一言に無垢材といっても様々な種類があるので、ぜひご参考にまでに。
無垢材とは
丸太から切り出した自然な状態のままの木材のこと。
一般的に、張り合わせて接着剤で固めているものは集成材と呼び、無垢材としては扱わない。
無垢材のメリット
- 木のぬくもりを感じられ、足触りが良く、冬場でもあったかい。
- 水分を吸収・放出する調湿効果により室内の湿度を一定に保つ。
- 経年とともに変化していく色やツヤを楽しめる。
- 1年、10年、30年と時代を共に過ごした家族の思い出や歴史を刻む。
無垢材のデメリット
- 湿度により膨張と収縮を繰り返すことで隙間や反りが生じる。
- 水に弱く、汚れがしみ込みやすく、シミになりやすい。
- 合板フローリングに比べ針葉樹・広葉樹ともに傷が付きやすい。
木材の種類と特徴
針葉樹と広葉樹の違い
一般的に、針葉樹は柔らかく、広葉樹は英語で【hardwood】といわれる通り硬い木。
針葉樹は木材が柔らかいので広葉樹に比べて、温かみを感じると言われている。
踏み心地も良いのは針葉樹の特徴のひとつ。
木材の表情も針葉樹の木目は揃っている。
広葉樹は、木目に動きや躍動感があるデザインが特徴。
好みや用途に応じて選ぶ楽しみがある。
広葉樹
ウォルナット(クルミ)
ダーク系焦げ茶が高級感を演出。
表面はつるつるして足触りも心地よいのが特徴。
家具や楽器などにも使用されるなど衝撃に強い。
硬くて傷にも強く丈夫なので、特に床材として人気が高い。
使い込むと艶が出てきて、独特の重厚感がモダンなインテリアに相性抜群。
オーク(ナラ)
洋酒の樽や船の材料として使われてきたオークは、高い耐水性と耐久性が特徴。
しっかりとした木目が特徴で程よい硬さもある。
ナチュラルに木の温もりを感じられる木材。
バーチ(カバ)
淡い色彩の木目の加え表面が明るく光沢があります。
明るい色が時間の経過とともにアメ色に変化する。
経年変化を楽しみたい方におすすめの木材です。
メープル(カエデ)
ソフトで繊細な木目と、明るい色合いで人気が高い。
傷が目立ちにくいのもポイント。
非常に硬く、割れや摩耗に強いためボウリング場やダンスホールの床にも採用されています。
チーク(カリン)
木材の表情は赤みが強く、経年劣化で更に独特の風合いを演出。
硬さや耐久性も高く寸法性に優れ、虫にも強い。
希少価値も高いため、木の王様と呼ばれ最高級木材として高級家具や仏壇に使われる。
アッシュ(タモ)
木の風合いが強く感じられるはっきりとした木目が特徴。
ウッディーな存在感を強調したインテリアにオススメ。
硬さと粘りのバランスが良く、野球のバットにも使われる材質。
木目を生かした箇所で使用されることが多い。
チェスナット(クリ)
古来より日本では寺社仏閣の構造材で使用。
鉄道の枕木として採用されている硬い木として有名。
独特な力強い木目が特徴。
経年変化により色調は濃く、落ち着いた風合いに変化する。
針葉樹
スギ(シダー)
日本を代表する木材のひとつ。
生育が早く木材としての利用が盛んなことから価格もリーズナブル。
足あたりが優しく、温かみがあることから人気がある。
ただ、柔らかいため傷やへこみもでることも多い。
パイン(マツ)
柔らかく木の本来のぬくもりを感じられる。
ふしの表情が豊かで様々な用途にも使用される。
ただ、柔らかいことから傷つきやすく家具を置いた跡がつくなど気になる方には注意が必要。
また、他と比べると日焼けもしやすく、床鳴りもしやすい特徴もある。
ヒノキ
ヒノキのお風呂として有名。
独特な香りに加えお風呂にも使われるほどの耐水性があり、強度や弾性もある。
和洋どちらにも合わせやすく、加工しやすい上に、狂いも少なくとても建材向き。
無垢フローリングのお手入れ方法
普段のお手入れは、自然塗装オイルを使用。
水拭きせずに乾拭き、もしくは固く水気を絞ったもので軽く汚れを落とす。
自然塗装の場合、木材を保護するのに年に1回程度の塗り直しが必要。
生活時間が長い場所や歩いて擦れる場所は、塗料が薄くなりやすい。
その場所を重点的に塗りなおす。
※少量を薄くすりこむようにするとべたつきが少ない。
塗装の種類と特徴
【無塗装】
塗装しないので木の質感や色合いが、そのまま残る。
その反面、汚れが染み込む
【ウレタン塗装】
光沢がある。
水や汚れに強いウレタン系の塗料で、フローリングの表面に薄い膜を貼る。
【自然塗装】
天然油脂(オイル)を使用する塗料。
木材の表面から内部に浸透させて、木の表情や質感を出す。
【オスモ自然塗装】
ひまわり油を主成分としたドイツのオスモ社の自然塗料を使った塗装。
まとめ
自然素材の無垢材は、どんな木材でも『手をかけて育てていく』というのが楽しみ方のひとつだと思う。
無垢材を使用した家づくりをお考えの方は是非、参考にしてみて欲しい。
僕は、個人的に無垢材のウォルナットが好きである。